1970年に製造された故ジョージ・クレバリー氏自身の作品です。伝説のニコラス・タックゼックで38年間働き、タックゼックの黄金時代を支えた後、クレバリーは1958年にタックゼックにほど近い27コークストリートでブランドを立ち上げました。それから1976年に閉店するまで、彼はここで素晴らしいオーダーメイドの靴に取り組んでいました。ジョージ・クレバリー氏は1991年に亡くなりますが、1976年に閉店した後はニュー＆リングウッドなどにおいて後の世代に技術指導を提供することで、晩年に英国の靴製造技術の向上に貢献しました。現在展開中のGeorge Cleveryブランドは、1990年代に日本のBeamsらの努力によりJoh Caella氏とGeorge Glasgow氏によって復活しましたが、もちろんCleverly氏の作品とは全く別物です。この個体はオリジナルの木型がありますので、それもお付けます。写真のように状態は素晴らしく、修理跡もなく、すべて元の状態に保たれています。ソールの全長は約31cm、最大幅は約11cm、左右ほぼ均等の非常に美しい形状ですが、実はトリプルソールで装甲車のような頑丈な構造です。天才と呼ばれるゆえんは、このような構造の靴もこの繊細な形にまとめられていることからも伺えます。